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不登校は甘えが原因と感じる時│親のとるべき行動は?

2021/08/31

お子さんが不登校の場合、それは甘えが原因と感じられる保護者もいらっしゃるでしょう。
そんなとき、親はどういう行動をとるべきかを考えてみましょう。

そもそも、なぜ甘えが原因と感じたのか。
そこから探っていきたいと思います。

1. 甘えている、という考えは、やめましょう

不登校は「甘えている」と考えるのは、やめましょう。
甘えと考えるのは、お子さんが「怠けて学校に行かない」という発想があるからです。
しかし、その発想は捨ててください。

お子さんが学校に行きたがらない理由を聞かれて、以下のように答えたとしましょう。
「眠いから行かない」「面倒だから行かない」
こういう怠けとか甘えに聞こえる言い訳は、本当の不登校の理由ではないのです。

本来は、学校は友達に会えて楽しい、行きたい場所のはずです。
私も給食やお昼休み・放課後に友だちと遊ぶのが楽しみで学校に通っていました。

それなのに行きたがらないのは、学校が行きたくない場所になっているからです。
その本当の理由を話したくないから、甘えに聞こえる言い訳をしているのです。

例えば本当の理由は、以下のようなことだったとします。

担任の先生と合わない
イジメを受けている
両親が離婚しそうに仲が悪い
お子さんは、こういう理由を話したくないのです。
話せば、きっと親が行動をとって話がこじれるのが嫌だからです。

お子さんは、何か困った状況にいる可能性が高いのです。
叱るのではなく守ってあげる必要があるのです。

1.1 「甘え」は悪いことではない

甘えは悪いことではないのです。
甘えという単語は、こんな場面で使いますね。

恋人に甘える
子犬が甘噛みをしてくる
赤ちゃんが母親に甘える
いかがですか?
甘えとは信頼している証ですね。
愛を感じますね。

甘えるのは悪くない、ですね。
お子様が生まれた日のことを思い起こしてください。
甘えてくれて嬉しかったですね。

1.2 「甘え」と感じるのは上下関係だから

それでも甘えてる=たるんでる=けしからん、と感じる方へ申し上げます。
その感じ方は、親子関係ではなく軍隊の上下関係や会社の上司・部下のような関係になります。
「なぜ○○しないんだ!」という命令関係になります。

相手(お子様)の立場になって考えてみてください。
職場(学校)から帰ってきて、くつろぎたい家に怖い上司がいたら?
「怠けるな」と命令されたら?

言われたあなたは、きっと嫌な気分になりますね。
ますます、学校にも家にもいたくない、そんな気持ちになることでしょう。

お子様は親の言いなりになる存在ではないのです。
ひとりの人権を持った人格なのです。

2. 親がすべきこと

一番にすべきは、親が自分の考え方を変えることです。
昔は、不登校は「登校拒否症」という怠け者の病気のように扱われたものです。
しかし今は文部科学省も「不登校は誰にでも起きる」ことと認めています。

では、親のとるべき行動は?
それを以下で解説します。

2.1 話を聴く

お子様の話を聴こうとするのが大切です。
甘えと感じていたのは、親が自分の意見を押し付けようとしていた兆候かもしれません。

聴こうとしても、お子様は話そうとしないかもしれません。
でも、それは思春期ではむしろ普通のことと考えてください。
(あなたの思春期を思い出してください)

でも、話を聴こうとしてくれる、それだけでお子様は嬉しいのです。

2.2 親が手本を示す

子どもは「親の背中を見て育つ」と言います。
もし親が酒乱で暴れて「学校に行け」と言っても…説得力が無いですね。

では、親はどんな手本を示せばいいか?
それは子どもが(こうなりたい)と思う家庭の姿です。

親が笑顔で子どもに語りかけて
勉強よりも健康を気にかけてくれて
両親が仲良く明るく会話をしている

…お子様は、きっと(自分もこんな大人になりたい)と思うことでしょう。
命令なんかされなくても、自然と親を見習いたくなるでしょう。

2.3 ひたすら愛してあげる

そもそも不登校なんて小さなことです。
お子様が甘えて見える不登校は「行きたいのに行けない自己防衛」の行動なのです。
助けて欲しがっているのだから、甘えさせてあげればいいではないですか。

お子様と過ごせる貴重な時間を大切にしてください。
この世に誕生した日のことを思い出してください。
ただ元気で、生きていてくれるだけで幸せ、と感じた日のことを。

ただひたすら愛してあげる、それだけでいいのです。
そうしたらお子様も親を愛してくれる。
すべてがうまく回っていくことでしょう。

ー コラム ー

女子サッカーの日本チームは2011年にワールドカップで優勝しました。
それは得点王・MVPを受賞した澤穂希選手の存在があったからこそ、と言っていいでしょう。
澤穂希さんの名言があります。
「苦しいときは、私の背中を見て」
なんて素晴らしい言葉でしょう。
たとえ同僚の選手が物足りなくても、それを叱咤するのではなく
「苦しいけど、私も精一杯走るから、みんな付いて来て」
そう言われたら、どう感じますか。
「この人のために頑張ろう」という気持ちになるでしょう。
これは、子育てにも通じるものがあるのではないでしょうか。
親がお手本を示せば、子どもは自然についてきてくれるものです。

3. まとめ

不登校は、甘えや怠け病ではないのです。
学校に行きたいのに行けない、困った状況にいるのです。

そもそも甘えている、という考えはやめてください。
親子は、上下の命令関係ではない、からです。

親がすべきことをお伝えします。

話を聴いてあげる努力をする
親が手本を示す
ひたすら愛してあげる
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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